宮内庁は5日、上皇さまが6日に東京・本郷の東大病院に入院すると発表した。4月15日に受けた定期検診で、心筋虚血が疑われる所見がみられ、さらに再検査したところ、5月4日に心筋虚血の可能性が高いと診断された。8日から予定していた葉山御用邸の静養は延期する。
上皇さまは2012年2月に東大病院で冠動脈バイパス手術を受けており、今回の入院はそれ以来。宮内庁幹部によると、会話や歩行を含め、日常生活に支障はない様子で、日課の散策も4日夕まで行った。自覚症状もないが、入院して詳細な検査を受けた方が良いという侍医の助言を受けた。上皇后さまは状況を案じている。天皇、皇后両陛下と秋篠宮ご夫妻にも5日に状況が報告された。
直近では、上皇さまは上皇后さまと4月29日、東京・目白の学習院大学にある霞会館記念学習院ミュージアムに足を運び、特別展「華族文化 美の玉手箱」を鑑賞していた。
上皇さまは上皇后さまと静かな日々を過ごしている。4月7日に天皇、皇后両陛下が太平洋戦争末期の激戦地・硫黄島を訪れた際は、1994年に上皇后さまと現地を訪れた時の写真を見ながら当時のことを思い返していたという。また、同12日の大阪・関西万博の開会式の日には、上皇后さまと2005年の愛知万博訪問時の思い出を話したという。